[ニューヨーク 20日 ロイター] - 米国株式市場は続落。一連の企業決算は堅調な内容となったものの、週間の新規失業保険申請件数の予想外の減少や連邦準備理事会(FRB)当局者のタカ派的な発言を受け、FRBが積極的な利上げを継続するという観測が強まり、相場を圧迫した。
取引序盤には、四半期決算が予想を上回ったIBMなどが主導して上昇する場面もあった。IBMは4.73%高。通期利益見通しを引き上げたAT&Tも7.72%上昇した。
ただ、労働省が発表した週間の新規失業保険申請件数が予想に反して減少したほか、フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁の発言を受けてFRBの利上げや景気減速への懸念が強まり、株価は下げに転じた。
ハーカー総裁は、高インフレが続く中、FRBの利上げはまだ終わっていないと発言。米10年債利回りは2008年6月以来の水準に上昇した。
ホライズン・インベストメンツのポートフォリオマネジャー、ザカリー・ヒル氏は「株式のボラティリティーを高めているのは金利だ。今年に入ってそうした状況が続いている」と指摘。また「数人のFRB当局者が示唆し、市場参加者の間でも期待されていた(利上げの)一時停止が見られるかどうかは分からない」と語った。
米株は今年、FRBの積極的な利上げによる企業業績や経済全体への影響を巡る懸念に圧迫されている。
この日発表された他の経済指標では、全米リアルター協会(NAR)による9月の中古住宅販売戸数が8カ月連続で減少したほか、フィラデルフィア地区連銀による10月の連銀業況指数も再びマイナスだった。
テスラは6.65%安。物流面の問題が続いており、第4・四半期の納車台数は目標の50%を下回る伸びにとどまっているとした。
米取引所の合算出来高は113億7000万株。直近20営業日の平均は116億2000万株。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.12対1の比率で上回った。ナスダックでも1.34対1で値下がり銘柄数が多かった。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 30333.59 -90.22 -0.30 30411.92 30822.96 30265.20
前営業日終値 30423.81
ナスダック総合 10614.84 -65.66 -0.61 10657.41 10837.30 10574.55
前営業日終値 10680.51
S&P総合500種 3665.78 -29.38 -0.80 3689.05 3736.00 3656.44
前営業日終値 3695.16
ダウ輸送株20種 12429.60 -325.56 -2.55
ダウ公共株15種 849.28 -21.60 -2.48
フィラデルフィア半導体 2253.22 +15.47 +0.69
VIX指数 29.98 -0.78 -2.54
S&P一般消費財 1092.49 -19.38 -1.74
S&P素材 439.86 -3.10 -0.70
S&P工業 730.61 -14.23 -1.91
S&P主要消費財 707.22 -10.22 -1.42
S&P金融 519.73 -8.35 -1.58
S&P不動産 215.89 -0.89 -0.41
S&Pエネルギー 649.41 +1.18 +0.18
S&Pヘルスケア 1442.25 -11.83 -0.81
S&P通信サービス 168.02 +0.60 +0.36
S&P情報技術 2122.21 +1.39 +0.07
S&P公益事業 315.76 -8.12 -2.51
NYSE出来高 9.99億株
シカゴ日経先物12月限 ドル建て 27005 + 5 大阪比
シカゴ日経先物12月限 円建て 27020 + 20 大阪比