■GMOペパボ (T:3633)の業績動向3. 財務状態とキャッシュ・フローの状況2018年12月期末の総資産は前期末比700百万円増加の6,077百万円となった。
主な増減要因を見ると、流動資産は現金及び預金(関係会社預け金含む)が311百万円、売掛金が140百万円、繰延税金資産が67百万円増加した。
一方、固定資産は有形固定資産が31百万円減少したが、無形固定資産でのれんを51百万円計上したほか、ソフトウェア資産が仮勘定含めて39百万円増加し、また、投資有価証券が141百万円増加した。
負債合計は前期末比216百万円増加の4,370百万円となった。
流動負債で前受金が51百万円、賞与引当金が46百万円、未払消費税等が37百万円増加するなど合計194百万円増加したほか、固定負債では繰延税金負債が22百万円増加した。
また、純資産は前期末比483百万円増加の1,706百万円となった。
主に利益剰余金が401百万円、その他有価証券評価差額金が68百万円増加したことによる。
キャッシュ・フローの状況を見ると、営業活動によるキャッシュ・フローは674百万円の収入となった。
主に税引前当期純利益454百万円、減価償却費211百万円によるものとなっている。
投資活動によるキャッシュ・フローは311百万円の支出となった。
「Canvath」事業取得費用として60百万円を支出したほか、無形固定資産の取得で184百万円、有形固定資産の取得で85百万円を支出した。
また、財務活動によるキャッシュ・フローは配当金の支払いで65百万円、ストックオプションの行使による収入で13百万円となり、合計51百万円の支出となっている。
以上の結果、期末の現金及び現金同等物の残高は前期末比で311百万円増加の2,702百万円となった。
経営指標を見ると、経営の安全性を示す自己資本比率は収益拡大に伴い前期末の21.6%から27.1%に上昇し、流動比率も106.3%から113.0%に上昇するなど財務の健全性は向上したと言える。
手元キャッシュは27億円と年々増加傾向にあるほか、無借金経営でストック型ビジネスを主力サービスとしていることから、財務内容は健全な状態にあると判断される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)