[19日 ロイター] - 米シカゴ地区連銀のエバンズ総裁は19日、米連邦準備理事会(FRB)はフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標レンジを年末までに2.25─2.50%に引き上げるとの見通しを示した。その後、経済の状況を見極める可能性があるが、インフレが高止まりするようなら追加利上げが必要かも知れないと述べた。
ニューヨーク経済クラブで「おそらく、われわれは(2.25─2.50%とみられている)中立水準を超えていくだろう」と語った。
また、インフレの動きが改善していると考えるのは時期尚早だが、最近のインフレ統計には「前向きな」展開が一部見られると言及。3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比8.5%上昇となったが、中古車を含む一部のモノのインフレ率が減速している兆しがあるとし、これが続けば、広範なインフレ押し下げにつながるかもしれないとした。
一方で、ロシアによるウクライナ侵攻や上海での新型コロナウイルス感染拡大を受けたロックダウン(都市封鎖)措置はインフレ押し上げにつながっているサプライチェーン(供給網)の問題に拍車をかけているため、インフレ統計が逆の方向に進む可能性もあると警告。「何らかの理由でインフレが再加速すれば、大きな懸念材料になる」と語った。