[ベルリン/フランクフルト 20日 ロイター] - ドイツの有力議員2人が20日、新型コロナウイルスの影響で企業価値が大きく損なわれている国内企業を外国企業による買収から防衛する意向を示した。
ドイツでは新型コロナ対策として、閣僚らが企業への流動性支援を表明しているほか、一時解雇ではなく勤務時間短縮を容易にする措置を導入した。さらに、内閣は23日に追加の支援策を発表する予定。
ドイツのDAX株式指数 (GDAXI)は、新型コロナ懸念で過去1カ月で3分の1超下落している。
アルトマイヤー経済相は「われわれはドイツ経済の売り払いや業界の懸念を回避する。一時的かつ限定的な支援のほか、資本参加や買収も可能とする必要がある」と述べた。
シーメンス (DE:SIEGn)やBMW (DE:BMWG)など大手企業が拠点を置くバイエルン州のゼーダー首相は、国内企業買収を阻止するために全ての法的手段を探るべきと強調した。
また、独紙シュピーゲルはこの日、独政府が新型コロナの影響で支払いが困難になっている企業を支援するため、5000億ユーロの拠出を検討していると報じた。債務保証のほか、必要な場合は資本投入の可能性もあるという。
ある案では個人事業主や社員10人以下の企業向けに400億─500億ユーロ規模の基金を創設し、資材購入や家賃支払いなどを支援するという。詳細は今週末に議論される予定。