[1日 ロイター] -
<為替> ドルが下落。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い景気の落ち込みが最悪期を過ぎ越したとの楽観的な見方が広がり、リスク選好が上向いた。
ドルは通貨バスケット (=USD)に対し0.4%安の98.829と、3月16日以来の安値。
ユーロ/ドル (EUR=)は0.31%高の1.1132ドル。一時1.1153ドルと3月17日以来の高値を付けた。
豪ドル
米中対立は引き続きリスク選好の足かせになっている。トランプ米大統領が香港に対する優遇措置を撤廃する方針を示したことを受け、中国政府が国有企業に対し米国から大豆と豚肉の輸入を停止するよう指示したことが複数の関係筋の話で明らかに。これを受け、ドルは一時下げ渋った。
<債券> 景気刺激策の原資の調達方法が意識される中、長期債を中心に利回りが上昇した。黒人暴行死を巡り全米に抗議活動が広がっているが、債券市場に目立った影響は出ていない。
終盤の取引で10年債 (US10YT=RR)は2.8ベーシスポイント(bp)上昇の0.6721%。
アナリストは、市場ではむしろ20年債と30年債の発行規模が注目されていると指摘。「政府がどのように(景気刺激策による)赤字を穴埋めするのか、市場は見極めようとしている」との声も。
2年債 (US2YT=RR)利回りは0.1603%と、上昇幅は1bp未満にとどまった。2年債と10年債の利回り格差 (US2US10=RR)は51bpと、前営業日から約2bp拡大した。
<株式> 上昇。国内で広がる抗議デモや新型コロナウイルス流行、米中の緊張の高まりを巡る懸念がくすぶるものの、米景気回復の兆候が材料視された。
フェイスブック (O:FB)、アップル (O:AAPL)、アマゾン・ドット・コム (O:AMZN)が1─3%高となり、S&P総合500種 (SPX)とナスダック総合 (IXIC)の上昇を主導。ダウ工業株30種 (DJI)ではボーイングが上昇率トップだった。
暴徒化したデモ隊による略奪などが相次ぎ、小売大手のターゲット (N:TGT)とウォルマート (N:WMT)は前日、各地の店舗を閉鎖したと発表。アマゾンは一部の都市で配送業務を縮小した。
今週5日には5月の米雇用統計が公表され、新型コロナによる経済的打撃が新たに示される。失業率は19.7%に悪化すると予想されている。
S&P500の主要11セクターで下落したのはヘルスケア株 (SPXHC)のみ。ファイザー (N:PFE)が7.1%安。乳がん治療薬の後期試験が主要目標に届かなかった。
ギリアド・サイエンシズ (O:GILD)は3.4%下落。新型コロナ感染症患者を対象とした抗ウイルス薬「レムデシビル」の後期治験で、結果がまちまちだったと明らかにした。
<金先物> 白人警官による黒人暴行死事件をきっかけに全米に広がった抗議デモや、米中対立激化への警戒感が高まる中、ほぼ横ばいとなった。中心限月8月物の清算値は前週末比1.40ドル(0.08%)安の1オンス=1750.30ドル。
<米原油先物> 米中対立の激化による景気悪化懸念が広がり、小幅に反落。米国産標準油種WTIの中心限月7月物の清算値は前週末比0.05ドル(0.14%)安の1バレル=35.44ドルとなった。8月物は0.05ドル安の35.79ドルだった。
ロシアやサウジアラビアなど石油輸出国機構(0PEC)の加盟・非加盟国によるOPECプラスが、6月の会合を前倒しするとの報道を受け、減産継続への期待から下落幅は限定的だった。
ドル/円 NY終値 107.58/107.60
始値 107.72
高値 107.76
安値 107.54
ユーロ/ドル NY終値 1.1134/1.1136
始値 1.1104 (EUR=)
高値 1.1140
安値 1.1102
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 94*25.50 1.4652% (US30YT=RR)
前営業日終値 96*08.00 1.4040%
10年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.00 0.6673% (US10YT=RR)
前営業日終値 99*26.00 0.6440%
5年債(指標銘柄) 17時05分 99*22.50 0.3100% (US5YT=RR)
前営業日終値 99*24.00 0.3000%
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*29.75 0.1603% (US2YT=RR)
前営業日終値 99*30.00 0.1560%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 25475.02 +91.91 +0.36 (DJI)
前営業日終値 25383.11
ナスダック総合 9552.05 +62.18 +0.66 (IXIC)
前営業日終値 9489.87
S&P総合500種 3055.73 +11.42 +0.38 (SPX)
前営業日終値 3044.31
COMEX金 8月限 1750.3 ‐1.4
前営業日終値 1751.7
COMEX銀 7月限 1882.7 +32.8
前営業日終値 1849.9
北海ブレント 8月限 38.32 +0.48 (LCOc1)<0#LCO:>
前営業日終値 37.84
米WTI先物 7月限 35.44 ‐0.05 (CLc1)<0#CL:>
前営業日終値 35.49
CRB商品指数 132.3468 +0.1026 (TRCCRB)
前営業日終値 132.2442 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200601T213137+0000