[5日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は5日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、米経済活動はここ数週間に鈍化したとの見解を示し、経済再開のプロセスには当初想定されていた以上に時間がかかる可能性があると指摘した。
総裁は一部の州が感染者の増加を受けて経済再開計画を停止し、新たな規制を導入していることに言及。オンラインイベント向け準備原稿で、「再開のプロセスは困難となっており、多くの人が当初予想していたよりも長い時間がかかるかもしれない」と述べた。
また、データの分析や地域関係者の話では経済活動が鈍化していることが分かっているとし、旅行や外食などサービスへの支出は5月と6月に増加したものの、感染拡大前の水準を依然として大幅に下回っているとした。
総裁は、2020年の失業率は約9%前後で高止まりし、経済成長率はマイナス6%になると予想。その上で「この予想には極めて高い不透明感が伴う。われわれはかつてない状況に直面しており、どうなるかは適切な経済政策だけでなく、公衆衛生の問題にも左右される」と述べた。