[マニラ 6日 ロイター] - フィリピン統計局が6日発表した第2・四半期国内総生産(GDP)は前年同期比16.5%減と、1981年の四半期GDP統計開始以来、最大の落ち込みとなり、29年ぶりのリセッション(景気後退)に入った。新型コロナウイルス対策の厳格な封鎖措置が響いた。
ロイターがまとめたアナリスト予想の9%減よりも大幅な落ち込みだった。第1・四半期の0.7%減(改定値)からも大きく悪化した。
前期比では季節調整済みで15.2%減だった。
フィリピン政府は新型コロナ感染再拡大を受け、今月4日から2週間、首都マニラおよび近郊で都市封鎖(ロックダウン)を再び強化。経済にさらに打撃を与える可能性がある。
INGのシニアエコノミスト、ニコラス・アントニオ・マパ氏は「第2四半期GDPの大幅悪化は消費依存型のフィリンピン経済にロックダウンが与えた壊滅的な影響を物語っている」と指摘。「歴史的高水準の失業率は今後数カ月でさらに上昇するとみられ、新型コロナ感染者がいまだに増えているのも踏まえると、消費行動が早期に好転するとは見込まない」とした。
フィリピンの主要株価指数はGDP統計にほとんど反応を示していない。
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