[リスボン 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は1日、欧州の政策立案者はインフレ高進への対応で、性急な景気循環増幅(プロシクリカル)策を避けるべきと指摘した。
「消費者としても政策立案者としても、このところのインフレ率を懸念し、行動する必要がある。しかし、その過程でより長期的に考える必要性も忘れてはならない。プロシクリカルな政策は避けるべきだ」と述べ、各国の政策の調整のみならず欧州レベルでの調整を強化する必要があると指摘した。
ユーロ圏のインフレ率が記録的な水準にあることから、政策当局者は長期インフレ期待もECBの目標である2%を上回る可能性を懸念している。ただ、センテノ総裁は「ポルトガル中銀を含むすべての機関の予測では、インフレは減速し、徐々にECBの目標と一致する水準に戻る」との見通しを示した。