[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は19日、米連邦準備理事会(FRB)はインフレを抑制するために追加利上げが必要との見解を示した。一方でインフレ圧力が緩やかになり始める兆しが見られるとも指摘した。
ニューヨークでの講演準備原稿で「インフレ率は依然として高く、需給の不均衡が続いていることから、インフレ率を持続的に2%の目標まで低下させるために金融政策でまだやるべきことがあるのは明らかだ」と述べた。
「インフレ率を押し下げるには成長率がトレンドを下回る期間と労働市場のある程度の軟化が必要になるだろう」と警告。「物価の安定を取り戻すことは雇用最大化と長期的な物価安定の達成に不可欠で、その任務を最後までやり遂げることが極めて重要だ」と述べた。
1月31日─2月1日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅については「予断するつもりはない」と明言を避けた。ただ、0.25%ポイントの利上げを見込む市場の見方を否定しなかった。
また、一部の経済動向はFRBの望む通りに推移していると述べた。インフレ率は年内に3%まで低下し、今後数年で目標の2%に戻るとの見方を示した。高インフレが自身にとって2023年の主な懸念事項だとした。
成長率は今年1%に鈍化すると予想。「堅調な雇用、低失業率、力強い名目賃金の伸びは労働市場が依然として著しくタイトであることを意味する」と述べた。失業率については、年内に現在の3.5%から4.5%に上昇すると見通した。