[ワシントン 12日 ロイター] - 米労働省が12日に発表した4月の輸入物価指数は前月比0.4%上昇した。前月比の上昇は2022年12月以降で初めて。燃料費が上昇した。3月は0.8%下落していた。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は、関税を除く輸入価格で0.3%上昇だった。
4月の前年同月比は3月と同じく4.8%下落。前年同月比の下落は3カ月連続だった。
燃料価格が4.5%上昇した。3月は3.9%下落していた。石油価格が5.7%上昇し、天然ガス価格の17.4%下落を相殺した。食品は0.2%上昇した。
燃料と食料を除くコア輸入物価は横ばい。3月は0.5%下落していた。
資本財は2カ月連続で0.1%下落。自動車・部品は横ばいだった。自動車を除く消費財は0.2%上昇。3月は0.3%下落していた。
中国からの輸入物価は0.3%下落。コンピュータ・周辺機器が下落した。前年同月比では1.9%下落した。
日本、カナダ、メキシコ、欧州連合(EU)からの輸入物価は上昇した。
輸出物価は0.2%上昇。3月は0.6%下落だった。農産物は0.4%上昇した。トウモロコシ、ナッツ、肉、野菜が上昇した一方、果物や大豆が下落した。
農産物以外の輸出物価は0.2%上昇。工業用品や素材、資本財、消費財が上昇した。
輸出物価の前年同月比は5.9%下落と、下落率は20年5月以降で最大。3月は5.2%下落していた。
オックスフォード・エコノミクスの米国エコノミスト、マシュー・マーティン氏は「今月の輸入物価は経済の至る所で価格が低下していることを示す証拠を提供した」と指摘。「FRBは年末まで金利を高水準で維持すると予想されることから、輸入物価のデフレサイクルは今後数カ月で強まるだろう」と述べた。