[ロンドン 18日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が18日した7月の小売売上高(数量ベース)は前月比1.2%減少した。インフレや利上げに加え、大雨が影響した。
ロイターがまとめた市場予想は0.5%減だった。
前年同月比では3.2%減。市場予想は2.1%減だった。
ONSは「7月の小売売上高は急減した。悪天候で大半のセクターが影響を受けた」と指摘。「特にスーパーマーケットは大雨と生活費上昇で打撃を受け、衣料・食品の販売が低迷した。百貨店販売と家庭用品の販売も大幅に減少した」と述べた。
悪天候を受けてネット通販の比率が小売売上高全体の27.4%と、2022年2月以来の水準に上昇した。
食料品店の販売は前月比2.6%減、非食料品店は1.7%減。
統計発表を受け、ポンドは下落。市場は天候要因を除くベースで英経済がどの程度減速しているか見極めようとしている。
一部のエコノミストは持続的な利上げで今年後半の個人消費に悪影響が出るのは避けられないと指摘。
キャピタル・エコノミクスの英国担当デュプティーチーフエコノミスト、ルース・グレゴリー氏は「金利上昇が今後さらに経済活動の足を引っ張り、最終的には実質個人消費がピークから底まで0.5%減少するだろう」との見方を示した。
一方、パンテオン・マクロエコノミクスのサミュエル・トゥームス氏は、賃金上昇率の加速とインフレ鈍化で今後の見通しは明るさを増しているとし「今後、家計の実質可処分所得が足早に増加すると引き続き予想している」と述べた。