[ロンドン 23日 ロイター] - アルゼンチンは、国際通貨基金(IMF)による金融支援を中国からの借入金返済に充てることを計画している。中国との通貨スワップ枠を通じた借り入れの一部だという。2人の関係者が23日明らかにした。
アルゼンチンは最近、2018年のIMF融資に関する2件の返済について、28億ドル相当の人民元で半分超を補い、デフォルト(債務不履行)を回避した。
関係者によると、アルゼンチンの純外貨準備高は80億ドル以上のマイナスで、7月に通貨スワップを通じて借り入れた17億ドルを今週にも中国人民銀行(中央銀行)に返済する見通し。
人民銀は09年にアルゼンチン中銀と通貨スワップ枠について合意した。同枠はその後、更新・拡大され現在は180億ドル強となっている。アルゼンチンはスワップ枠から借り入れた資金を輸入代金の支払いやIMFへの返済に充ててきた。
IMFは23日の理事会でアルゼンチンに対する75億ドルの金融支援を正式に承認した。
これによりアルゼンチンは中国に加えてラテンアメリカ開発銀行(CAF)に10億ドル、カタールに7億7500万ドル融資を返済する。
アルゼンチン中銀筋は「きょう受け取る資金はカタールとCAFに一部支払われ、(人民銀との)スワップライン利用分を引き下げることになる」と述べた。カタールにはIMFの特別引き出し権(SDR)で、中国には人民元で支払われ、CAFにはドルで返済されるだろうと説明した。