[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 25日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長と欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、米カンザスシティー地区連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で、2%の物価目標を堅持する姿勢を明確にした。
米欧とも積極的な利上げでインフレ率が低下してきているが、目標の2%にはまだ遠い。このため一部で物価目標の上方修正観測が出ていた。
パウエル氏は基調講演で「2%が今も今後もわれわれのインフレ目標」とし、「インフレを時間とともにその水準まで低下させるため、十分に制約的な金融政策スタンスを達成し、維持することにコミットしている」と述べた。
ラガルド氏もパウエル氏と同じスタンスを示した。昼食時、新たな現実に対応するため「ゴールポストを動かす」案について質問されたラガルド氏は「われわれはプレーしている最中だ。途中でルールを変えてはならない」と述べた。物価目標を引き上げればインフレ期待を安定させる取り組みを弱める可能性があると指摘し、期待の安定がインフレ抑制の鍵だと述べた。