[1日 ロイター] - ロシア中央銀行のナビウリナ総裁は1日、継続するインフレリスクに対処するため追加利上げを排除しないと述べ、通貨管理強化よりも利上げの方がルーブルを下支えする可能性が高いと語った。
中銀は8月15日の緊急会合で、通貨ルーブルの下落に歯止めをかけるため、主要政策金利を3.5%ポイント引き上げ12%とした。
その後、ルーブルは2022年3月以来の最安値から回復したものの、財務省の懸念は払拭されていない。政府は8月、輸出企業に一部外貨収入のルーブル交換を義務付けた昨年の一時措置を再導入することを提案した。
ナビウリナ総裁は銀行フォーラムで、インフレ圧力は依然として残っていると指摘。記者団に対し、次回の政策会合で利下げが決まる可能性はほとんどないと述べ、利上げの可能性も否定しなかった。
フォーラムでは「春に金融市場の状況を安定させるために通貨管理措置を適用した。こうした通貨規制は、困難な状況下でも決済を行い、経済活動をする方法を見いだしているロシアの経済主体に負担を課すべきではない」と述べた。
シルアノフ財務相は同じフォーラムで演説し、同省と中銀は通貨管理についてまだ合意を模索中だと発言。以前は中銀がこの問題に厳しく、財務省はより寛容だったが、今は逆だと述べた。