Matt Tracy Davide Barbuscia
[5日 ロイター] - 米国の投資適格社債の発行がレーバーデー後に相次ぎ、米長期国債に新たな売り圧力がかかった。一部の投資家が国債よりも高い利回りを提供する高格付け社債の購入に切り替えているためだ。
インターナショナル・ファイナンシング・レビュー(IFR)のデータによると、5日には少なくとも21件の投資適格債の発行が予定されている。英食品・日用品大手ユニリーバや米たばこ大手フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)、ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)などの名前が上がっている。
9月は1000億─1500億ドルの新規債券発行が見込まれるという。
ICE BAMLのデータによると、米投資適格債の平均利回りは4日時点で5.73%。年初は5.47%、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを開始した2022年1月は2.44%だった。
TDセキュリティーズUSAの米国金利戦略責任者、ゲンナディ・ゴールドバーグ氏は「9月は供給が非常に多くなる傾向があり、新発債の購入余地を作るために国債や既存の債券を売却する人が多い」と述べた。