Natalia Siniawski
[7日 ロイター] - メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が7日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は、変動の大きい要素を除くコア部分の前年比上昇率が6.08%だった。2021年12月以来20カ月ぶりの低い伸びで、ロイターがまとめたエコノミスト予想の6.12%も下回った。
総合ベースのCPI前年比上昇率は4.64%で、21年3月以来の低さ。市場予想とは一致した。
キャピタル・エコノミクスのアナリスト、ジェーソン・タビー氏は、コアCPIの下振れはモノの価格動向に起因しており、中央銀行が「下方硬直性がある」とみているサービス価格の前年比上昇率は5%を超えたと指摘。サービス部門の価格高止まりが証明された以上、中銀が早期に利下げに乗り出す公算はなお乏しいとの見方を示した。
中銀政策委員のジョナサン・ヒース氏もコアCPI鈍化について「朗報だ」と評価しつつも、インフレが落ち着くまでの道はまだ長いとくぎを刺した。
先月の会合で中銀は政策金利を歴史的高水準の11.25%に据え置くことを決定。複数の委員は、CPI前年比上昇率を目標の3%を中心とする上下1ポイントの範囲に収めるために、この金利水準を長期間維持する方針を示唆している。