Takahiko Wada
[東京 4日 ロイター] - 神田真人財務官は4日朝、3日のニューヨーク外国為替市場での為替介入の有無について「コメントを差し控える」と述べた。その上で、為替相場の過度な変動は「国民経済、企業や家計の経済活動に悪影響を与えることに変わりはなく、望ましくない」と指摘。ドル/円が年初来で20円程度円安に振れていることに警戒感を示した。
財務省内で記者団の質問に答えた。神田財務官は、為替の過度な変動に対しては「あらゆる手段を排除せず、適切に対応していく」との方針を改めて示した。「(為替相場の)レベルについては直接の判断材料ではない」とも述べた。
<過度な変動、年初来のドル/円20円上昇も「1つのファクター」>
神田財務官は、どういう変動が「過度な変動」に当たるかについて「いろいろな要素を総合的に勘案して判断している」と述べた。
その上で1日や1週間の動きを見て過度な変動と判断することもあれば、「仮にそうでなくても、一方向に一方的な動きが積み重なって一定期間に非常に大きな動きがあった場合はそれも過度な変動に当たり得る」と指摘した。年初来で「ドル/円20円以上」の値幅も「1つのファクターだ」と述べた。ただ、3日のNY市場での動きが過度な変動に当たるかは「コメントを差し控える」とした。
日々、海外当局とは市場動向のみならず幅広いテーマで協議しており、日本の通貨当局として「理解が得られていることしかやっていないと思うし、これからも理解が得られると思っている」と話した。
(和田崇彦)