Andy Bruce
[ロンドン 5日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のブロードベント副総裁は5日、政策当局者がこれまでの引き締めによる影響を評価する中で、金利がさらに上昇するかどうかは議論の余地があると指摘した。
中銀は先月、5対4の僅差で政策金利を5.25%に据え置くことを決定し、2021年12月から続いた引き締めを休止。ブロードベント氏は据え置きを支持した。
同氏は欧州中央銀行(ECB)の会議で講演し、エネルギー輸入コスト高騰によるショックが和らぐことで、英国のインフレ率は2年以内に中銀目標の2%に戻る見込みだとし、「金利がさらに上昇しないとしても」そうなる見通しだが、金利については「議論の余地」があると述べた。
過去の利上げが経済に影響し始めている兆候が強まっているという中銀の見解も改めて示し、失業率の上昇に言及した。
住宅ローンの平均金利はおそらく今後数年でさらに上昇する見込みだとも述べた。
ただ、経済における需要も中銀の予想ほど弱くないと指摘した。
「根強いインフレにさらに対応しなければならないシナリオもあれば、同様に実体経済の弱い状況が加速するシナリオもある」と述べた。