Davide Barbuscia
[ニューヨーク 21日 ロイター] - 米国債市場で、景気後退の予兆とされる長短利回り逆転(逆イールド)の持続期間が21日で過去最長になったことが分かった。
ただ足元の米経済は底堅さを維持しており、景気後退の気配は見られない。
2年債と10年債の逆イールドは2022年7月から続いている。ドイツ銀行によると、これが1978年に記録した624営業日を超えて最長に達したという。
逆イールドが起きるのは、米連邦準備理事会(FRB) がインフレ抑制に格闘する中で短期的に金利は高止まりする一方、長期的には勢いが弱まった景気をてこ入れする目的で利下げが行われると予想されるためだ。
また逆イールドは、短期ゾーンの高金利が消費者や企業の借り入れコストを増大させ、長期ゾーンの低い利回りはリスク志向を低下させるので、経済活動や金融市場にも悪影響を及ぼす傾向がある。