南アフリカの金融市場は木曜日、アフリカ民族会議（ANC）がアパルトヘイト撤廃後初めて議会の過半数を失う可能性があるという政治的不安に直面し、下落に転じた。政権交代の可能性は、アフリカで最も先進的な国の将来の経済・財政政策への懸念を高めている。
南アフリカ・ランドは弱含み、対米ドルで一時1％以上下落した。その後、前引け値から0.8％ほど値を下げ、1408GMTの時点で1ドル＝18.6050ランドとなった。
株式市場では、ヨハネスブルグ証券取引所のTOP40指数が約2％下落し、新興市場全体の下落率1.46％を上回った。国内外の債券も影響を受け、国内10年物ベンチマークの利回りは4月下旬以来の水準に達した。LSEGのデータによると、利回りは10.743%でピークをつけた後、10.585%に落ち着いた。
科学産業研究評議会と放送局eNCAの推計によると、ANCは42％から45％程度の得票率しか確保できない可能性がある。21.05％の投票所でANCは43.39％の票を獲得し、民主同盟（DA）が24.80％、経済的自由戦士（EFF）が8.90％で続いた。
市場アナリストは、ANCがガバナンスを維持するためにどのような連立を組む可能性があるかを注視している。ロンドンのバークレイズのストラテジスト、マイケル・カフェが指摘するように、市場フレンドリーなDAとの提携は市場に有利に働くと予想されるが、ポピュリストのMK党やマルクス主義のEFFとの提携は金利、信用、通貨にマイナスの影響を与える可能性がある。
国際ドル債も下落し、長期の満期債は取引開始直後に1セント近く下落し、4週間ぶりの安値となった。トレードウェブのデータでは、2052年債は86.861セントで取引されている。
さらに、S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのデータによると、南アフリカの債務へのエクスポージャーを保証するコストは上昇し、5年物のクレジット・デフォルト・スワップは水曜日から3ベーシスポイント上昇し、230ベーシスポイントとなり、ここ1ヶ月で最も高い水準となった。
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