この4月、全米の住宅購入契約件数は過去3年間で最も急減した。全米不動産協会（NAR）が木曜日に発表した住宅販売保留指数は、3月の改定値78.3から7.7％減の72.3となった。この低下は2021年2月以来の大幅なもので、COVID-19の流行初期に71.8という過去最低を記録した2020年4月以来の低水準となった。
住宅販売保留指数は、将来の中古住宅販売完了を予測するもので、通常1〜2ヶ月先の市場の方向性を洞察する。
NARのチーフ・エコノミストであるローレンス・ユン氏は、住宅在庫が増加しているにもかかわらず、住宅購入が鈍化したのは4月を通して金利が上昇したためだと指摘した。ユン氏はまた、連邦準備制度理事会（FRB）が年内に予定している利下げが、値ごろ感の改善と供給の増加によって市場環境を改善する可能性があると指摘した。
米連邦準備制度理事会（FRB）は2020年3月以降、インフレ対策として計5.25ポイントの利上げを行ってきた。しかし、昨年7月以来金利を維持してきた結果、2024年初頭には最大3回、4分の1％ポイントの金利引き下げが予想されるようになった。とはいえ、年明けのインフレが長引いたことで、FRBのスタンスは変化し、債券市場のプライシングは2024年に最大でも2回の利下げの可能性を示している。
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