米中間の交渉がワシントンで続けられていたが、世界の2大経済圏の貿易戦争の解決にはまだいくらかの時間が必要なようだ。
トランプ大統領は本日未明に中国の劉副首相と会談し、今後4週間以内で合意できるかどうかわかるだろうと述べた。関税の撤廃や合意内容を中国が順守するかどうかの確認方法などについてまだ両国には溝が残っており、合意にはこれらの調整が必要となる。最大5日間の協議になるといわれていたが、劉副首相は5日に帰国するとも報じられており、今月中の合意は難しい情勢だ。フィナンシャル・タイムズは、今週の貿易協議で着地点が見いだせない場合は6月のG20まで協議が延長される可能性があるとも伝えていた。
クドローNEC委員長は水曜日に、知的財産権の侵害、強制技術移転などの問題について、中国が初めて認めたと述べた。
また、ブルームバーグは木曜日、米国が貿易公約を満たすための目標を設定したいと中国に伝えたと報じている。これは、中国が大豆やエネルギー製品を含むより多くの米国商品を購入することを約束し、履行されなければ米国が報復できるというものだ。中国に進出した米企業に100%出資会社設立を公式に認めることも含まれる。
貿易協議の合意が近いことを期待して株式市場は約半年ぶりの高値圏まで上昇していた。「株式市場のさらなる上昇には、昨年実施された関税の全面的な撤廃など、いくつかの大きな突破口が必要となるでしょう」とJ.P.モルガンアセットマネジメントアジア太平洋地域チーフマーケットストラテジストのTai Hui氏は述べた。
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