[ブリュッセル 13日 ロイター] - オーストリアのゲウェスラー環境相は13日、天然ガスや原子力発電への投資を気候変動対策に資するとみなす欧州連合(EU)の規則について提訴するため、他の加盟国からの支援を募っていると明らかにした。
反原発の同国は、EUが化石燃料の天然ガスを「グリーン」なエネルギー源に分類することも批判。持続可能な投資対象のリスト「タクソノミー」に天然ガスや原発を加える法案をめぐり、EU欧州委員会に対し訴訟を起こす構えだ。
ゲウェスラー氏は「法案にかなり批判的で、強く反対を主張している国が複数ある。共に訴訟で戦う国をさらに探すつもりだ」と話した。ルクセンブルクはすでに提訴に賛同している。
天然ガスと原発に関する規則をめぐっては、EU各国の隔たりが大きく、1年にわたり激しい議論が展開されてきた。欧州議会は先週、クリーンなエネルギーへの移行につながるとしたEU法案を承認。ただ、活動家は法案が気候変動対策を主導していく上での欧州の地位を損なうと批判する。
オーストリアは訴訟で、いかなる化石燃料もグリーンエネルギーの分類に相当しないと主張する方針。訴訟は法律が施行されるのを待って、今後数カ月のうちに始まる可能性がある。