ドル/円
正午現在 96.81/85 1.3802/07 133.66/71
午前9時現在 97.61/64 1.3773/77 134.48/50
NY17時現在 97.85/89 1.3784/90 134.98/06
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[東京 16日 ロイター] 正午現在のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点
からドル安/円高が進み96円後半で取引されている。株高、商品高を背景とするリスク
志向の高まりで流出したマネーが、前日の米株安、原油相場の下落などをきっかけに一気
に逆流し、クロス円で大幅な円高が進行した。ドルはユーロなどの主要通貨では堅調を保
ったが、クロス円での円買い戻しの勢いにあおられて、ドル/円は連れ安となった。
ドル/円は朝方の高値97.88円から一時96.70円まで下落。ユーロ/円はファ
ンド勢、本邦証券会社、投資家などの売で急降下、朝方の高値134.94円から一時1
33.22円まで軟化した。正午にかけては米原油先物7月限
したことなどで売りが一巡し、他のクロス円同様にユーロ/円もいったん下げ止まってい
る。
きょうのクロス円の下落について市場では、ファンド勢や本邦勢はこのところクロス円
が上がれば買い増すというスタンスを続けてきたので、きょうの午前中はは利食いを先行
させたというより、損切りでポジションを投げたという表現がより正確、との指摘も聞か
れる。
ユーロ/ドルはテクニカルにも軟調な局面に突入。前日は1.39ドルの20日移動平
均線を割り込み、きょうはヘッド・アンド・ショルダーのネックラインにあたる1.38
ドルも下抜けしたため、けさは一時1.3748ドルまで下落した。
「金、原油、ユーロが売られ、リスク志向が減退というシナリオがドル買いを誘発する
流れは続いている。ただし、ドル/円については、ユーロ安をきっかけに、このところ急
進してきたクロス円での利食いや損切りが進んでいるので、円高が顕著になっている」(
ファンドマネジャー)という。
ただし、「米経済指標が予想外に悪化し、株安で対米資本流入も細るなど、ドルにと
って決してポジティブな状況ではない」(同マネージャー)という。
<資本フローに変化>
米財務省が16日に発表した4月の海外投資家による対米証券投資は532億ドルの
売り越しとなった。前月は250億ドルの買い越しだった。4月の米貿易赤字は292億
ドル。
海外投資家による需要の指標となる長期有価証券(株式スワップ等除く)は112億ド
ルの買い越しとなったが、前月の554億ドルから買い越し幅が大幅に縮小した ロシア
のクドリン財務省は13日、国際的な準備通貨としての米ドルの役割が近い将来変化する
可能性は低いとの見解を明らかにした。このコメントを受け、主要新興国がきょうのBR
ICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)首脳会議を前にドル資産を圧縮するのではな
いかとの観測が後退し、ドル相場がサポートされた。
しかし、米財務省のデータによると、ロシアの財務省証券保有は4月末に1370億ド
ルと、3月末の1384億ドルから縮小している。
他方、米国人投資家による対外証券投資に伴う資本流出は、4月中に230億ドルとな
り、3月の10億ドルから急増。ネットでの対米資金流入額の大幅減に貢献した。
「米国人にも見放されているものを、なぜ外国人が買い続けられるのか」(証券会社)
との声も聞かれる。
<豪ドル>
豪ドル/円は76円半ば。豪ドル/米ドルは0.79ドル前半。 豪準備銀行(RBA
中央銀行)は理事会の議事録を発表し、理事会メンバーが追加利下げする強い必要性が
ないとの認識を表明したことを明らかにする一方で、需要を支援する必要があれば、追加
利下げする余地があるとした。
議事録のトーンはおおむね市場の予想通りだったが、豪ドルは議事録発表後に若干軟化
した。
豪ドル/円は朝方77円後半での取引だったが、クロス円が全般的に下落したことで、
豪ドルは議事録発表前に既に1円を超える下落を見せていた。
現在のレートは
(ロイター日本語ニュース 森佳子)※(yoshiko.mori@thomsonreuters.com;03-6441-187
7;ロイターメッセージングyoshiko.mori.reuters.com@reuters.net)