今日の欧米市場では、ドル・円は小じっかりの展開を予想したい。
石油輸出国機構(OPEC)の減産合意を受け、欧米株高、米長期金利の上昇を背景にドル買い・円売り基調が続き、115円トライが見込まれる。
ただ、ドル高の進行が急ピッチなだけに、一時的に調整が入る可能性も指摘される。
11月30日に開かれたOPEC総会での減産合意を受けて、米株高となり、米国債利回りが上昇したほか、連邦準備制度理事会(FRB)の来年の利上げペースが加速するとの見方から、ドル買い・円売りが強まった。
ドル・円は、本日のアジア市場では一時114円83銭まで上昇。
日経平均株価が204円高で引けており、この後の欧米でも株高が見込まれることで、節目の115円回復を試す展開となりそうだ。
また、引き続き米国の主要経済指標の発表も注目され、なかでも24時発表の11月ISM製造業景況指数は前月を上回る伸びが予想されている。
予想内の内容であればドル買いの手がかりとなろう。
ただ、ドル・円は11月9日の101円20銭から3週間で実に13%も上昇しており、「オーバーシュートのため調整は避けられないだろう」(ある市場筋)との見方も広がっている。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・11月製造業PMI改定値(予想:53.7、速報値:53.7)
・18:30 英・11月製造業PMI(予想:54.4、10月:54.3)
・19:00 ユーロ圏・10月失業率(予想:10.0%、9月:10.0%)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:25.3万件、前回:25.1万件)
・22:30 メスター米クリーブランド連銀総裁あいさつ(金融安定化関連の会合)
・23:00 カプラン米ダラス連銀総裁講演
・23:45 米・11月製造業PMI改定値(予想:53.9、速報値:53.9)
・24:00 米・11月ISM製造業景況指数(予想:52.5、10月:51.9)
・24:00 米・10月建設支出(前月比予想:+0.6%、9月:-0.4%)