21日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:出遅れ中小型株へのシフトを意識
■外資系証券の注文動向:差し引き140万株の売り越し
■前場の注目材料:本日3社が新規上場
■出遅れ中小型株へのシフトを意識
21日の日本株市場は買い先行後はこう着感の強い相場展開になりそうだ。
20日のNY市場ではトランプ次期政権への政策期待から金融株が選好され、終日堅調推移となり、NYダウは2万ドル大台に迫っている。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比40円高の19540円となり、この流れを受けて年初来高値は更新してこよう。
買い一巡後は強弱感が対立しやすい。
昨日の日銀の金融政策決定会合、その後の黒田総裁会見を受けた為替相場の動向が手掛かり材料になるとみていた。
黒田総裁は、「円安が今の時点で行き過ぎとか弊害あるとの見通しない」との発言も伝わっており、円安基調が強まるかが注目される。
ただ、足元では1ドル117円80銭台での推移となり、期待された120円へのバイアスは感じられない。
海外勢のフローは限られるものの、それ故に小さなエネルギーでも指数を押し上げる需給状況ではあるが、年末に向けたポジション調整も意識されやすい。
もっとも、好循環相場は続いており、材料株での掉尾の一振(とうびのいっしん)を狙った短期売買が中心になりやすいところではある。
出遅れ中小型株へのシフトを意識しておきたい。
(株式部長・アナリスト 村瀬智一)
■外資系証券の注文動向:差し引き140万株の売り越し
朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り630万株、買い490万株、差し引き140万株の売り越しとの観測。
なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。
12月14日(水):240万株の売り越し
12月15日(木):240万株の売り越し
12月16日(金):190万株の売り越し
12月19日(月):400万株の買い越し
12月20日(火):110万株の売り越し
■前場の注目材料
・NYダウは上昇(19974.62、+91.56)
・NY原油は上昇(52.23、+0.11)
・企業の採用意欲堅調
・ファーストリテ (T:9983)、製造委託先工場リスト公開へ(労働環境配慮)
・パーク24 (T:4666)や国交省などがつくる社会実験協議会、公道にカーシェア拠点
・シャープ (T:6753)、米カルテル訴訟で和解金(約55億円)受け取り
・パナソニック (T:6752)、パナホームを17年8月に完全子会社化
・野村不動産 (T:3231)、グループ会社のサイトでAIを活用した対話型サービスを提供
・JTB、17年の訪日客予想は16年見通しに比べ1割以上多い2700万人と
・イノベーション (T:3970)がマザーズに新規上場
・グレイステクノロジー (T:6541)がマザーズに新規上場
・セグエグループ (T:3968)がジャスダックに新規上場
☆前場のイベントスケジュール
・特になし
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