■中長期の成長戦略
1. 中期経営計画の概要
アイ・エス・ビー (T:9702)は3ヶ年の中期経営計画を策定し、中長期の持続的成長の実現に取り組んでいる。
すなわち、同社の成長戦略は中期経営計画の着実な実行と同義と言える。
現行中期経営計画は2017年12月期を最終年度とするものだ。
この中では、1)ITサービス事業へのシフト、2)新規優良顧客の獲得、3)コスト競争力強化、4)グループ連携事業強化、の4つが達成すべき経営施策として掲げられている。
成長の基本はトップライングロース(売上高の成長)の実現にあると言える。
上記の4つの経営施策のうち、1)と2)の経営施策が、より直接的にトップライングロースを目指すための施策に該当する。
それぞれの経営施策の具体的なアクションとして同社では、1)については新事業の展開を、2)についてはやはり新規分野(新事業とほぼ同義)の顧客獲得増と、既存分野での業務拡大などを掲げている。
また、3)と4)では効率性の追求や費用削減・シナジー追求など掲げて、収益性や利益率の改善を打ち出している。
各経営施策の進捗状況の詳細は後述するが、今中期経営計画はこれまでのところ、順調に進捗しているというのが、弊社の評価だ。
新事業では子会社化したアートを筆頭に全般に収益化のめどが立ちつつある事業が増えてきている。
既存事業ではQtの販売好調が顧客拡大や関連需要掘り起こしにつながっている。
コスト競争力の点では、プロジェクトマネジメントが強化されたことで赤字案件が大きく減少している。
グループシナジーではベトナム子会社の位置付けを見直し、シナジー追求にフォーカスした体制を構築した。
業績の点では、同社は今2017年12月期について、売上高17,000百万円(前期比26.9%増)、営業利益680百万円(同124.7%増)という業績見通しを公表している。
アートの子会社化により、売上高は中期経営計画の業績計画と同じとなっている。
一方営業利益は、中期経営計画の業績計画の850百万円には未達であるが、のれん償却費全額を戻したEBITDAという指標では850百万円に近い数字となる。
2018年12月期からスタートする次期中期経営計画にシームレスにつながっていく可能性が見えてきたと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)
1. 中期経営計画の概要
アイ・エス・ビー (T:9702)は3ヶ年の中期経営計画を策定し、中長期の持続的成長の実現に取り組んでいる。
すなわち、同社の成長戦略は中期経営計画の着実な実行と同義と言える。
現行中期経営計画は2017年12月期を最終年度とするものだ。
この中では、1)ITサービス事業へのシフト、2)新規優良顧客の獲得、3)コスト競争力強化、4)グループ連携事業強化、の4つが達成すべき経営施策として掲げられている。
成長の基本はトップライングロース(売上高の成長)の実現にあると言える。
上記の4つの経営施策のうち、1)と2)の経営施策が、より直接的にトップライングロースを目指すための施策に該当する。
それぞれの経営施策の具体的なアクションとして同社では、1)については新事業の展開を、2)についてはやはり新規分野(新事業とほぼ同義)の顧客獲得増と、既存分野での業務拡大などを掲げている。
また、3)と4)では効率性の追求や費用削減・シナジー追求など掲げて、収益性や利益率の改善を打ち出している。
各経営施策の進捗状況の詳細は後述するが、今中期経営計画はこれまでのところ、順調に進捗しているというのが、弊社の評価だ。
新事業では子会社化したアートを筆頭に全般に収益化のめどが立ちつつある事業が増えてきている。
既存事業ではQtの販売好調が顧客拡大や関連需要掘り起こしにつながっている。
コスト競争力の点では、プロジェクトマネジメントが強化されたことで赤字案件が大きく減少している。
グループシナジーではベトナム子会社の位置付けを見直し、シナジー追求にフォーカスした体制を構築した。
業績の点では、同社は今2017年12月期について、売上高17,000百万円(前期比26.9%増)、営業利益680百万円(同124.7%増)という業績見通しを公表している。
アートの子会社化により、売上高は中期経営計画の業績計画と同じとなっている。
一方営業利益は、中期経営計画の業績計画の850百万円には未達であるが、のれん償却費全額を戻したEBITDAという指標では850百万円に近い数字となる。
2018年12月期からスタートする次期中期経営計画にシームレスにつながっていく可能性が見えてきたと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)