日経平均<.N225>
前場終値 9116.33 (+29.92)
寄り付き 9135.06
安値/高値 9093.78─9150.31
東証出来高(万株) 78961
--------------------------------------------------------------------------------
[東京 16日 ロイター] 前場の東京株式市場は続伸した。前日堅調だった欧米市
場の流れを受け、東京市場も買い先行。輸出株などに買いが入り、日経平均はおおむね
9100円台でしっかりの値動きとなった。ただ、夏季休暇中の投資家が多く、売り買い
は前日に引き続き薄くエネルギーが乏しい。また、外為市場でドル/円が76円台と史上
最安値をうかがう水準での推移を続けていることから、株は序盤の買い一巡後に伸び悩ん
だ。戻りの局面だがペースは鈍い。
東証1部騰落数は、値上がり1039銘柄に対し値下がり415銘柄、変わらずが
210銘柄だった。東証1部売買代金は4737億円。
15日の米国株式市場は3日続伸。米グーグル
ビリティ・ホールディングス
市場心理を押し上げた。相場は3日続伸したことで、前週の急激な値下がり前の水準に戻
しつつある。一方で、米ニューヨーク連銀が発表した8月のニューヨーク州製造業業況指
数は3カ月連続でマイナスとなったことから、景況感の悪化に対する懸念も出ている。
東京市場は堅調な欧米株価を背景に買い先行。このところ買いの弱さが目立っていた輸
出株も上昇した。岡三オンライン証券チーフストラテジストの伊藤嘉洋氏は「現物株の売
買が薄い中、先物の買い戻し主導で上げている。海外勢の売りも減少傾向にある」と指摘。
また、株価は自律反発の局面で緩やかに下値を切り上げる展開が予想されるものの、「一
段と買い上がる材料は乏しい。本格反騰は、新政権による政策期待が浮上してからだろう」
との見方を示す。
日経平均は中盤以降は伸び悩んだ。夏季休暇中の投資家が多く、売り買いは前日に引き
続き薄くエネルギーが乏しい。また、外為市場でドル/円が76円台と史上最安値をうか
がう水準が続いていることから、積極的には買いにくいという。立花証券・執行役員の平
野憲一氏は先行き不透明感が残る中で「米国株は底を打ったが、これまで高値でのもみあ
いが多かっただけに戻り売りが出やすい」とし、日本株も同様に日経平均は9300円に
近付くと売り圧力が強まるとみている。
個別銘柄では、2012年7月期の連結営業利益が前期推定比1割ほど増える見通しと
報じられたドクターシーラボ<4924.T>が続伸。一方、MARUWA<5344.T>は大きく売ら
れた。同社は15日、公募増資で約51億円を調達すると発表した。希薄化を懸念した売
りが先行した。 MARUWAが新たに発行する株式は110万株。同時に25万株の自
己株も処分する。
(ロイターニュース 吉池 威)