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吊ら男:販売会社が一生懸命だったNISA,金融庁が一生懸命のつみたてNISA【FISCOソーシャルレポーター】

発行済 2018-04-05 09:21
更新済 2018-04-05 09:33
吊ら男:販売会社が一生懸命だったNISA,金融庁が一生懸命のつみたてNISA【FISCOソーシャルレポーター】
以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家吊ら男氏(ブログ「吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)」を運営)が執筆したコメントです。
フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。


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※2018年4月3日23時に執筆

2018年1月から「つみたてNISA」が始まりました。
念の為につみたてNISAを一言で説明すると、少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
2018年から20年間は毎年40万円まで拠出できます(各年に拠出したお金は最長20年間保有可能)。


先輩である元祖の「NISA」は2014年に始まっていて、こちらは年間120万円までを2023年まで毎年拠出できます(最長保有期間はロールオーバーを入れて10年)。
さて、ここで面白いのはNISA及びつみたてNISAそれぞれの開始時の宣伝状況です。


2014年のNISA開始前は各金融機関が顧客獲得競争に奔走しました。
テレビや新聞など広告を出すのにお金のかかる媒体でも相当な数のNISAの広告が出ていて「NISA狂想曲」などと書かれたレポートもありました。
口座開設キャンペーンなども含めると、顧客獲得のためにいったいどれほどのお金を使ったのでしょうか。


一方、今年から始まったつみたてNISAについては、2014年のNISAと比べると非常におとなしく、たまにしか広告を見かけないように思います。
各金融機関がNISAと比べてつみたてNISAに力を入れていないのかなと邪推してしまいます。


しかし、そうだとしてもやむを得ないでしょう。
NISAは年間の拠出額が120万(当初は100万円)と大きく,投資信託や株など多くの商品を買ってもらうことができました。
ここで手数料が高い投資信託を買ってもらえれば利益が出ます。
しかし、つみたてNISAは販売手数料は0円で保有時の手数料も低い投資信託(ETF)しか販売できないので、儲けを出すのは至難の業です。
各金融機関がお金をかけないのも致し方ありません。


そんな状況ということもあり、金融庁が腰を上げて積極的に広報活動をやっているがつみたてNISAの特徴です。
広報活動をするための予算に制約もあるはず(平成29年度はNISA広報等経費は1200万円)ですが、「つみたてNISA Meetup」(通称つみップ)という金融庁主催のつみたてNISA説明会が開催されるようになりました。
投資ブロガーも呼んでブログやSNSによる口コミ効果も狙っています。


しかも2017年は月に1回程度の開催頻度でしたが、2018年になってからは月に複数回開催で全国のいろいろな都市を巡るとさらに積極的になっています。
どっしりと動かない「監督官庁」というイメージの強い金融庁とは少し異なる活動ではないでしょうか。


金融機関がやらないから金融庁がやっているという見方もあるのかもしれませんが、「金融機関が重視したNISA」と「金融庁が重視しているつみたてNISA」、面白いですね。



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執筆者名:吊ら男
ブログ名:吊られた男の投資ブログ (インデックス投資)

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