水曜日には米国の小売売上高が発表されるが、今週の経済指標発表は重要なものが少な目なため、投資家は貿易戦争とトルコの動きを中心に、引き続き見守ることになるだろう。
英国ではイングランド銀行が今月初めに利下げした後、最新の雇用とインフレデータに焦点が当てられ、同時にインフレと第2四半期の成長に関するユーロ圏の数字も注意深くチェックされるだろう。
トルコリラの暴落により、欧州の銀行が大きく影響を受けるのではないかという懸念が広がる中で、安全な通貨へのリスク回避が起き、ドルは金曜日に他の通貨に対して過去1年の最高水準まで上昇した。
トランプ米大統領が金属輸入の関税を倍増させてトルコとの緊張を高めた後、トルコリラは急落した。リラは、トルコのエルドアン大統領の金融政策に対する懸念の中で、すでに売り圧力が強かった。
ドルインデックスは、2017年6月27日以来の最高値である96.19まで0.76%上昇。1週間で1.33%上がったことになる。
ユーロは13ヶ月ぶりの安値となり、 EUR / USDは1.1388まで下落した。多くのユーロ圏の銀行がリラの急落の影響を受ける可能性があると欧州中央銀行(ECB)は警告した。
一方、ドル高や原油価格の下落、新たな米国による制裁の影響に対する懸念から、ロシアのルーブルは、2016年6月初旬以来の低水準にまで落ち込んだ。
合意なしのブレグジットとなる懸念により、ポンドは2017年6月以来の最低水準まで低下し、 GBP / USDは後半の取引で0.44%下落し1.2771となった。
コモディティ連動通貨もまたリスク回避の動きにより、豪ドルは1.04%安の0.7295となった。
来週に先んじて、Investing.comは市場に影響を及ぼす可能性のある重要な経済指標発表リストをまとめた。
8月13日(月)
- 米国MBA住宅ローン延滞率
8月14日(火)
- ナショナルオーストラリア銀行企業信頼感指数
- 中国 鉱工業生産・固定資産投資
- 英国求職者給付受給者数
- ユーロ圏第2四半期国内総生産
- ドイツZEW景気期待指数
8月15日(水)
- オーストラリア労働賃金指数
- 英国消費者物価指数
- 米国小売売上高・NY連銀製造業指数
8月16日(木)
- オーストラリア雇用者数増減
- 英国小売売上高
- カナダ製造業出荷
- 米国建築許可・フィラデルフィア連銀製造業指数・住宅着工件数・失業保険申請件数
8月17日金曜日
- ユーロ圏消費者物価指数
- カナダコア消費者物価指数
- 米国ミシガン大学消費者信頼感指数