23日の日本円は安値をつけた。貿易統計によると、12月の輸出は予想を下回った。また、日本銀行は現在の金融政策を据え置いた。
日本時間13時39分時点のドル/円は0.3%高の109.65となった。21日公開の貿易統計によると、日本の輸出と輸入は市場予想を下回り、輸出に関しては2年間で最大の減少であった。
一方、21日の日本銀行は、現在の金融政策を据え置いた。日銀は短期金利の−0.1%を継続し、今年度のコア消費者物価上昇率の予想を1.4%から0.9%に引き下げた。
日銀は引き続き景気は緩やかな拡大基調にあるとの見方を維持した。
展望レポートでは「2020年度までの見通し期間を通じて、景気の拡大基調が続くと見込まれる」と述べられている。
また、「海外経済は、米中貿易摩擦など最近の様々な動きには注意を要するが、先進国・新興国ともに内需が堅調に推移するもとで、総じてみれば着実な成長を続けると考えられる」とも述べられている。
国債通貨基金(IMF)は2019年と2020年の世界経済見通しを下方修正し、日本円を下支えした。
一方、米ドル/人民元は0.3%安の6.7836となった。中国財政省は23日、経済を下支えするため、2019年に財政支出を拡大する考えを示した。
23日の中国人民銀行(PBoC)は、人民元の対ドル基準値を、昨日の6.7854から6.7969に設定した。
ドルインデックスはほぼ横ばいの95.8980となった。
今週は米中貿易摩擦が焦点となっている。フィナンシャルタイムズ紙は、米政府が中国との貿易協議の開催を拒否したと報じた。
ラリー・クドロー国家経済会議(NEC)委員長は今回の報道を否定し、来週の劉鶴副総理との貿易協議の他に「予定されている協議はない」と述べた。それにも関わらず、米国株式市場は低調であった。
豪ドル/米ドルとNZドル/米ドルはそれぞれ0.2%高、0.4%高であった。