午後9時30分発表予定の米雇用統計を控え、金曜日のヨーロッパ市場は狭いレンジでの取引になっている。
トランプ大統領が声明で、米中貿易協議が合意まで4週間はかかり、まだ解決できていない問題があることを示唆したため、米ドルは短時間のみの上昇に終わった。午後4時55分時点でドルインデックスは、0.09%安の96.833となっている。
ブレグジット協定案の代替案についてメイ英首相とコービン労働党党首が協議中であり、市場はその結果を待っているため 英ポンドも狭いレンジでの取引となっている 。
木曜日未明に行われた合意なきブレグジットを否決する議会の採決により英ポンドは上昇した。ただし、EU加盟国が満場一致で期限を延長することに同意しない限り、合意なきブレグジットが法的なデフォルトの選択肢になってしまう。 EUのトゥスク大統領が12ヶ月の延期を申し出る用意があると語ったが、フランスのル・メール財務大臣は説得力のある理由が必要だと述べた。
2月のドイツの鉱工業生産が予想をわずかに上回ったため、ユーロはやや上昇した。昨日の製造業新規受注の落ち込みは一旦忘れられた形だ。
INGのエコノミストであるCarsten Brzeski氏は「最初は一時的な要因によって弱い結果になっているように見えていましたが、ドイツ産業は一気に厳しい状況に立たされました。鉱工業の増加は完全に建設部門のおかげであり、製造業は減少を続けています。ブレグジットと世界的な景気後退は、ドイツの産業を圧迫しています」と述べた。
その他、先週中央銀行の外貨準備高が予想以上に減少していることが分かった後、トルコリラは下押し圧力を受け続けている。円は失望を誘う 消費支出の後、円安となっている。