本日の米国市場で注目の3ポイントは以下の通りだ。
1. アリババ決算報告、中国経済の動向
中国Eコマース大手アリババ(NYSE:BABA)は本日寄付き前に決算報告を予定している。
米中貿易戦争が再燃するなか、同社の決算報告は中国の消費者市場の健全性をはかるものになるだろう。
予想EPSは6.62ドル、予想売上高は916億ドルである。
株価は14日3%高の174.91ドルで終値を迎えた。これは10か月以来の高値で、昨年12月の130ドルという安値から34.5%回復している。
一方、5月3-13日には最大で12.9%の下落を記録している。追加関税発動に煽りを受けた形だ。
メイシーズ(NYSE:M)も決算報告予定。予想EPSは34セント、予想売上高は55億ドル。
大引け後にはシスコシステムズ(NASDAQ:CSCO)も決算報告予定。予想EPSは77セント、予想売上高は130億ドルである。
Briefing.comによると、ニーダム・インベストメント・マネジメントはシスコが予想を上回る決算を報告するだろうが、見通しには限りがあるとしている。
2. 米小売売上高は増加見通し
本日発表される経済指標の中では、米小売売上高に最も注目が集まりそうだ。
日本時間15日午後9時30分、米商務省が4月小売売上高を発表する。市場予想では、米小売売上高は先月から0.2%増の見通し。
自動車分を除いたコア小売売上高は0.7%増の予想。
同時に発表される、5月NYエンパイアステート製造業指数は8.2低下する見通し。
日本時間15日午後10時15分、4月鉱工業生産が発表されるが、こちらは横ばいの見通し。
設備稼働率は78.7%まで低下する見通し。
日本時間15日午後11時に発表される3月企業在庫は横ばいの見通し。
3. EIA原油在庫減少の見通し
日本時間15日午後11時30分、米国エネルギー情報局(EIA)が週次原油在庫を発表する。市場予想では80万バレルまで減少する見込み。
サウジが先導するOPEC14か国は、月次報告において4月の生産量をやや抑えたと発表した。
4月生産量は日量3003万バレルで、3月生産量からおよそ日量55万バレル減少した。
日量121万バレルの原油需要成長に対し、日量222万バレルまで供給量が上昇するとも予想している。
需給間に日量100万バレルの差が生まれる見通しにより、6月の会議でOPECプラスが減産を続ける合意をすることに正当性がもたらされるだろう。