8日、好調な米雇用統計を受けFRBの利下げ観測が弱まる中、3週間ぶりの高値に近付いていたドルは反落した。
6月の米非農業部門雇用者数は予想の16万人を遥かに上回る22万4000人となり、5月の7万2000人から大幅に上昇する結果となった。
この発表もあり米ドルインデックスは5日、3週間ぶりの高値となる96.968まで上昇した。
8日18時00分時点では、米ドルインデックスは0.10%安の96.792となっている。
堅調な雇用統計を受け、7月末にFRBが利下げを行う可能性は低下した。雇用統計が発表される以前は、貿易戦争の影響もあり、7月の25ベーシスポイントのものを含む計三回の利下げが年内に行われるだろうとトレーダーたちは予想していた。
一方で、ユーロ/米ドルは18時00分時点で0.07%高の1.1231ドルをつけている。5日発表された5月のドイツ鉱工業受注指数は市場予想をはるかに下回った。これについてドイツ経済相は、同セクターが今後数ヶ月に渡り低調になるだろうと警鐘を鳴らした。
また、ドル/円は18時00分時点で0.06%安の108.39円となっている。内閣府は5月のコア機械受注が前月比7.8%減となった事を発表した。一方で、5月の予想は4.7%減であった。また、4月には5.2%増となっていた。
また日銀の黒田東彦総裁は、景気は緩やかな拡大を続けるとの見通しを示し、目標値である2%のインフレーションに徐々に近づくだろうとの予想を発している。また同氏は今後の方針について、「経済・物価・金融情勢を踏まえ、物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するため、必要な政策の調整を行う」としている。
一方、AUD/USDは18時00分時点で0.14%高の0.6988ドルを付けている。