直近10年で初めての利下げをすると予想されている連邦公開市場委員会(FOMC)を前に水曜日のドルは他の通貨に対し横ばいで推移している。
0.25%の利下げが確実視される中、焦点は連邦準備制度理事会(FRB)が、貿易戦争や世界経済の鈍化から米国経済を守るために更なる金融緩和に動くかどうかだ。
「金融市場が抱く将来の利下げ見通しをFRBが打ち砕くようなことはおそらくしないでしょう。しかし同時にパウエルFRB議長は利下げを約束することもしないはずであり、可能な限り控え目な言葉を使うと予想しています。曖昧な金融政策の表現は更なる緩和の期待を市場に抱かせ、ドルを押し上げるでしょう 」と大和証券のシニア為替ストラテジストである石月幸雄氏は述べている。
ドルインデックスはは火曜日につけた高値97.958から若干下落し、午後6時20分時点で97.863になっている。
ドルは 円に対し108.56とドル安に推移し、 ユーロは1.1146と安定していた。火曜日の日本銀行金融政策決定会合では、「『物価安定の目標』に向けたモメンタムが損なわれるおそれが高まる場合には、躊躇なく追加的な緩和措置を講じる」とされたものの、金融政策は据え置かれた。
英国が合意なき離脱をする可能性が懸念され今週急落したポンドはわずかに上昇した。 ポンドは0.16%高の1.2168となり、火曜日につけた28ヶ月ぶりの安値である1.2120から反発している。英国のボリス・ジョンソン新首相は10月31日までにブレグジットを行うという明確な問題を引き継いだばかりであり、7月に4.3%下落したポンドは、まだ下がる可能性がある。