[ニューヨーク 13日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルとオフショア人民元が上昇した。トランプ政権が来月からの対中追加関税を一部延期すると発表したことを受けた。
米通商代表部(USTR)は13日、9月1日に発動予定の中国製品に対する10%の追加関税のうち、ノートパソコンや携帯電話など一部製品への発動を延期すると発表した。
ドルは対円で上昇。取引終盤のドル/円は1.28%高の106.65円。ドル指数 (DXY)は0.45%高の97.815。オフショア人民元は1.25%高の1ドル=7.0125元。
ドイツ銀行のチーフ国際ストラテジスト、アラン・ラスキン氏は、米国の対中追加関税の延期発表を受け、金やクロス円、オフショア人民元などで大幅なポジション圧縮が行われたと指摘。「貿易摩擦の解決というより、双方が高関税の中で『新常態』を受け入れることは依然として可能」と述べた。
投資家のリスク選好度が回復する中、安全資産である米国債は値下がりした。
CMEグループのフェドウオッチによると、年内の2─3回の利下げは市場に織り込まれているが、年内に2回利下げされる確率は前日の45.7%から49.3%に上昇する一方、年内3回の利下げ確率は36.1%から32.8%に低下した。
米労働省が13日発表した7月の消費者物価指数(CPI)が前月比0.3%上昇したこともドル高を支援した。
金融市場は9月の米利下げを完全に織り込んでいる。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利下げが実施される確率は前日の84.6%から95.0%に上昇する一方、50bpの利下げ確率は低下した。
ドル/円 NY終値 106.73/106.76
始値 105.20
高値 106.97
安値 105.13
ユーロ/ドル NY終値 1.1169/1.1172
始値 1.1214
高値 1.1228
安値 1.1171