11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。
■株式見通し:弱気に傾いているポジションの巻き戻し■前場の注目材料:ファーストリテ、19/8期営業利益9.1%増、20/8期6.7%増見込む■トヨタ、自社初の3気筒エンジン量産、「ヴィッツ」搭載へ■弱気に傾いているポジションの巻き戻し11日の日本株市場は、買い先行の展開になろう。
10日の米国市場では、NYダウが150ドル高と続伸。
米国と中国が通商協議で部分的に合意するとの期待から買いが先行し、その後もトランプ大統領が11日に中国副首相と会談する予定を明らかにしたことが好感された。
シカゴ日経225先物清算値は大阪比155円高の21675円。
円相場は1ドル107円90銭台と円安に振れて推移している。
シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップスタートとなり、日経平均は足元で攻防を続けていた25日線と75日線に挟まれていたレンジ上限を捉えてきそうだ。
米中閣僚級協議に対しては、楽観はできないものの、トランプ大統領は「非常にうまくいっている」と述べているほか、11日には中国副首相と会談する予定であるため、弱気に傾いているポジションの巻き戻しが意識されやすい。
もっとも、商いが低水準の中では値幅が出やすいものの、基本的には買い一巡後はこう着感が強まりやすいだろう。
米政権が15日に予定している対中追加関税の税率引き上げが延期されるのではないかとの期待感が高まりやすいが、こちらも結果を見極めたいところである。
また、三連休となることで積極的な売買が手控えられやすいほか、大型台風接近で大きな被害が想定されていることも、海外勢による日本への資金流入を手控えさせそうだ。
また、ファーストリテ (T:9983)の決算は想定の範囲内であり中立ではあるが、日経平均の重石になる可能性がある。
安川電機 (T:6506)の下方修正についても、予想レンジ内であるが、売り直されるようだと今後本格化する決算に対する警戒感が高まりやすいところである。
そのため、安川電機の底堅さを見極めつつ、個別材料株での短期的な値幅取りが中心になりやすいだろう。
■ファーストリテ、19/8期営業利益9.1%増、20/8期6.7%増見込むファーストリテ (T:9983)が発表した2019年8月期決算は、売上高が前期比7.5%増の2兆2905億円、営業利益は同9.1%増の2576億円だった。
国内ユニクロ事業は秋冬商品が苦戦したが、海外ユニクロ事業で中国や東南アジア、オセアニアが大幅な増収増益となった。
20年8月期は売上高が4.8%増の2兆4000億円、営業利益は6.7%増の2750億円を見込む。
中国を中心とした海外ユニクロ事業の収益拡大が業績をけん引する。
コンセンサスは若干下回っているが、予想の範囲内であろう。
■前場の注目材料・日経平均は上昇(21551.98、+95.60)・NYダウは上昇(26496.67、+150.66)・ナスダック総合指数は上昇(7950.78、+47.04)・シカゴ日経225先物は上昇(21675、大阪比+155)・1ドル107円70-80銭・SOX指数は上昇(1555.79、+14.94)・VIX指数は低下(17.57、-1.07)・米原油先物は上昇(53.55、+0.96)・米追加利下げ観測・日銀のETF購入・株安局面での自社株買い・トヨタ (T:7203)自社初の3気筒エンジン量産、「ヴィッツ」搭載へ・丸紅 (T:8002)米で食肉加工増強、子会社がウォルマートと契約・日本紙 (T:3863)豪の板紙パッケージ部門を1243億円で買収・7&iHD (T:3382)22年度めど3000人削減、グループで大量閉店・丸紅 (T:8002)シンガポール農業VBと資本提携、パーム油廃液処理技術を活用・住友商 (T:8053)ベトナムに不動産開発会社☆前場のイベントスケジュール・特になし
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