[ワシントン 5日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が5日発表した1月の非製造業総合指数(NMI)は55.5と、2019年8月以来の高水準となった。新規受注が好調だった。個人消費が鈍化する中でも米経済が緩やかに伸び続けることを示唆した。市場予想は55.0だった。
昨年12月のNMIは当初発表の55.0から54.9へ小幅に下方改定された。
指数は50が景気拡大・縮小の節目となる。サービス業は米国の経済活動の3分の2以上を占める。
ISMが3日公表した1月の製造業景気指数は半年ぶりに50を上回った。米経済の11%を占める製造業の改善は、19カ月間続く米中貿易摩擦の緩和を反映する。ただ、製造業の回復は限定的となる見通しだ。
米航空機大手ボーイング (N:BA)は先月、2件の墜落事故を起こした後に19年3月に運航停止となった旅客機737MAXの生産を停止した。コロナウイルスの感染拡大で中国では多数の死者が出ており、世界全体では2万人以上が感染した。電子製品メーカーを中心にサプライチェーンが混乱する見込みだ。
米経済は19年に2.3%増と16年以来の弱い伸びとなった。18年は2.9%増だった。
NMIの内訳は、新規受注指数が56.2と、12月の55.3から上昇。一方、受注残高指数は1月も50を下回った。サービス業の伸びが抑制される可能性がある。
雇用の伸びが鈍化する中、雇用指数は53.1と、12月の54.8から低下。労働市場では労働力の供給と需要がともに減っている。19年の雇用の伸びは210万人と、11年以来の弱さだった。18年は270万人増えていた。個人消費は19年第4・四半期に急減速した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200205T180921+0000