[ロンドン 3日 ロイター] - 欧州外為市場では、ドル指数が小幅高で推移。一方、週間では6月初旬以来の大幅な下げとなった。
前日発表された6月の米雇用統計は、雇用者数が予想を上回る伸びを示したものの、為替市場の反応は限定的だった。
こうした中、3日発表された6月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は58.4と5月の55.0から上昇し、10年超ぶりの高水準を記録した。新型コロナウイルスに関連した制限措置が緩和され、消費者の需要が回復したという。統計を受け、市場心理が全般的に改善した。
ドルは通貨バスケット (=USD)に対し約0.1%高の97.249。
INGは調査リポートで「今週は為替変動率が低下した。新型コロナを巡る悪材料にもかかわらず、株式相場は持ちこたえており、ドルは穏やかなベアトレンドを再形成しつつあるようだ」と指摘した。さらに「こうした状況の中、リスク資産が短期的な壁に当たらない保証はないものの、ドルが天井に到達した可能性は依然として大きいと考えられる」との見方を示した。
リスク通貨は小幅高。ニュージーランドドル
ユーロは対ドル (EUR=)は1.1237ドルと横ばい。対スイスフラン (EURCHF=)では上昇した。
バンク・オブ・アメリカのFXストラテジスト、ミハリス・ルサキス氏は、景気回復が予想よりも早まるとの見方を背景にリスク資産が値上がりしていることに驚いていると指摘。「世界の生産は当面、落ち着くとしてもコロナ危機前をかなり下回る水準にとどまる見込みで、V字回復は想定できない」と述べた。