日経平均<.N225> 日経平均先物9月限<0#2JNI:>
終値 9694.01 (+123.70) 終値 9680 (+120)
寄り付き 9716.57 寄り付き 9730
安値/高値 9632.86─9750.88 安値/高値 9620─9750
出来高(万株) 178671 出来高(単位) 58115
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[東京 3日 ロイター] 東京株式市場で日経平均は続伸した。前日海外市場で回復
に対する先行き懸念がやや後退したほか、円高一服で輸出株を中心に短期筋による買い戻
しがみられた。引き続き国内企業の好業績も好感された。ただ、後場は実需の買いが入ら
ずに失速。東京市場の薄商いを嫌い日本株のウェートを落としてアジア株に切り替える動
きも指摘されている。引き続き海外要因に左右される展開で、トレンドの方向性はみえて
いない。
東証1部騰落数は値上がり1153銘柄に対し値下がり387銘柄、変わらずが118
銘柄。東証1部の売買代金は1兆3599億円だった。
前日の仏BNPパリバ
けて欧米市場で金融株が上昇。また、米供給管理協会(ISM)が発表した7月の製造業
景気指数は55.5と前月の56.2から低下したものの、エコノミスト予想の54.2
を上回った。これらを受け、2日の米株式市場は大幅高。S&P総合500種<.SPX>は2
%超上昇した。東京市場は円高一服も加わって短期筋が序盤から輸出株を中心に幅広い買
いを入れたとみられている。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部・投資ストラテジストの山岸永幸氏は、
米ダウ<.DJI>が1万0500ドルをクリアするなど、ナスダック<.IXIC>と併せて米株が
これまでのもちあいからフシ目を抜けてきたとみている。ただ「円高懸念が継続するほか、
海外需要の影響が大きいため、他の市場よりも相対的に反発力が弱い」との見方を示す。
また、野村証券プロダクト・マーケティング部マーケット情報課長の佐藤雅彦氏は、基
本的に海外に振らされる展開が続いており、日経平均は9000円―1万円のボックス圏
に変わりはなく「海外市場は二番底懸念などが払しょくされていないことから、(日本株
が)上昇トレンドになるとはみていない」と述べている。
さらに、邦銀系の株式トレーダーは「日本株は閑散状態が続いているのでウェートを落
としている」とし、日本株売り/中国株買いを進めていることを明らかにした。後場に上
げ幅を縮小した局面で「午前の上げは短期筋による先物での買いが、けん引した部分が大
きい。実需の買いが入らず、失速してきている」(明和証券シニア・マーケットアナリス
トの矢野正義氏)との声が出ていた。
個別銘柄ではリコー<7752.T>が決算を手掛かりに買いが先行。2日に発表した2010
年4―6月連結営業利益(米国会計基準)は前年同期比3.5倍の218億円だった。全
体相場の地合い改善にともない買われたものの長続きしなかった。また、通期業績予想に
ついて下方修正した日機装<6376.T>は大幅安。決算を受けた市場の反応について、野村証
券の佐藤氏は「市場の反応が強弱はっきりしており買いにくい」と話す。
これらのほか、みずほフィナンシャルグループ<8411.T>などの大手銀行株が堅調。欧州
銀の好決算を受けて欧米市場での金融株上昇が波及したという。また、三井物産<8031.T>
が買われた。同社はきょう午後、英石油大手BP
出事故に絡み、三井物産系の米開発会社がBPから4億8000万ドルの請求書を受領し
たことを明らかにした。この問題に関連し、悪材料がいったん出尽くすとの期待感で序盤
から上昇していた。
(ロイター日本語ニュース 吉池 威記者)