[ベルリン 15日 ロイター] - ロシア国営ガスプロムは15日、ドイツに天然ガスを送るパイプライン「ノルドストリーム1」の供給量をさらに削減すると発表した。これを受け、ドイツのハベック経済・気候相は価格をつり上げようとしていると非難した。
ここ数日で2回目の削減となり、パイプラインの稼働率は40%になる。ガスプロムはカナダで修理中のドイツ重電大手シーメンス・エナジー機器の調達の遅れを削減理由に挙げているが、独エネルギー当局は今回の削減について、それが理由にならないとしている。
ドイツ最大のロシア産ガス輸入業者であるウニパーは、ロシアからの供給が契約水準より4分の1減少していると明らかにした。
発表を受けて、英国とオランダのガス卸売価格は上昇した。
ガスプロムは15日、サンクトペテルブルク近郊のポルトバヤ圧縮機ステーションでシーメンス製機器の使用をさらに縮小すると発表した。
ハベック経済・気候相は「ロシア側の主張は単なる口実だ。明らかに不安をあおり、価格をつり上げるための戦略だ」と非難した。
イタリア国営エネルギー会社ENIも15日、ガスプロムがイタリアへのガス輸出を前日から約15%削減したと明らかにした。削減理由について説明はないという。