[東京 20日 ロイター] - 20日午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比428円32銭安の2万5534円68銭と続落した。日経平均は寄り付きはプラス圏でスタートしたが、徐々に上げ幅を縮小してマイナス圏に沈み、下げ幅を拡大した。各主要中銀が利上げを進める中、市場では景気後退への警戒感が高まっており、株価の重しとなっている。
TOPIXは、1.44%安の1809.55ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆3926億1000万円だった。
市場では、米国の大幅利上げに伴う世界景気の後退懸念が意識されているという。米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は18日、7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で75ベーシスポイント(bp)の利上げを実施することを支持すると述べた。
T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー浪岡宏氏は、7月のFOMCでの75bp利上げが市場で完全に織り込まれているわけではないと指摘。ウォラー理事のタカ派的な発言を受けて「大幅利上げで米経済が減速するのではないかとの警戒感が強まっている」との見方を示す。
その上で、目先の日経平均は自律反発で2万6000円台回復の可能性はあるが、「世界景気の後退懸念が和らがない限り、2万6000円以上では上値の重さが意識されるのではないか」と、浪岡氏は話した。
東証33業種では、鉱業、石油・石炭製品など30業種が値下がり。空運業、医薬品、輸送用機器は値上がりだった。東証プライム市場の騰落数は、値上がりが233銘柄(12%)、値下がりは1563銘柄(85%)、変わらずは42銘柄(2%)だった。
きょうスタンダード市場に新規上場したヤマイチエステートは、公開価格を7.5%下回る878円の初値を付けた。