[東京 16日 ロイター] - 日経平均 .N225 前場終値 16628.06 -480.64 寄り付き 16812.96 安値/高値 16625.1─16844.69
東証出来高(万株) 133956 東証売買代金(億円) 12481.14
前場の東京株式市場で日経平均は大幅反落。前日比で一時483円安となり、目先の下値 めどとみられていた昨年12月17日の安値1万6672円94銭を下回った。スイス国 立銀行による対ユーロでのスイスフラン上限撤廃を背景に、円相場が上昇し、主力輸出株 を中心に幅広く売りが出た。東証33業種すべてが値下がりし、東証1部上場銘柄の9割 超が下落した。
低調な米銀行決算を背景に前日の米国株が5日続落したうえ、ドル/円 JPY=EBS が 一時1ドル115円台をつけたことで、輸出企業の採算が悪化するとの見方から、トヨタ 自 7203.T やソニー 6758.T 、キヤノン 7751.T などに売りが先行。日経平均は寄り付き で節目の1万7000円を下回った後、先物市場への断続的な売りを交え、下値模索の展 開となった。
スイスフラン上限撤廃の影響が読み切れず、投資家はいったんポジションを落とす動 きを強めたという。「来週の欧州中央銀行(ECB)理事会で、追加緩和が行われる可能 性が高まった。実際に緩和が実施されればリスクオンになる」(SBI証券マーケットア ナリストの藤本誠之氏)との声はあるが、「前日の行き過ぎた株高の反動が出ているうえ 、米3連休を前に買いにくい」(国内証券トレーダー)と指摘された。
午前11時過ぎには先物売りに伴う裁定解消売りを交え、目先の下値めどとしてみら れていた昨年12月17日の安値を割り込んだ。12月8日高値と12月29日高値のダ ブルトップ形成を意識し、短期的なピークアウトが警戒されている。次のめどとしては、 昨年10月31日─11月4日に空けたマド下限(1万6533円91銭)が指摘されて いる。
個別銘柄では、半導体関連株が下落。新光電気工業 6967.T やイビデン 4062.T 、ア ドバンテスト 6857.T 、東京エレクトロン 8035.T などが売られた。米半導体大手インテ ル INTC.O が発表した今第1・四半期の粗利益率予想が約60%と、第4・四半期の65 .4%を大きく下回る軟調な見通しとなったことなどを嫌気した。
半面、ブロンコビリー 3091.T が続伸。15日に発表した2015年12月期業績予 想で、営業利益が前期比24.2%増の25億円と最高益更新を見込んだことが材料視さ れた。年間配当金を1株当たり36円と前期実績(29円)から7円増配することも好感 された。
東証1部の騰落数は、値上がり69銘柄に対し、値下がりが1738銘柄、変わらず が51銘柄だった。
(杉山容俊)