[ムンバイ 12日 ロイター] - インド中央銀行は11日、通貨ルピーによる国際貿易決済の仕組みを即座に導入したと発表した。輸入業者はルピーで支払い、輸出業者はルピーで支払いを受けることになるこの措置について、専門家はロシアや近隣諸国との貿易を容易にし、ルピー国際化という長期目標に資するとの見方を示している。
バークレイズのインド担当チーフエコノミスト、ラフル・バジョリア氏は「この措置は近隣諸国や、ルピーを貿易決済多様化のためのベースカレンシーとして使用することを望んでいる国々にとって特に有用となり得る」と語った。
エンジニアリング輸出促進協議会のマヘシュ・デサイ会長は、新しい仕組みは「イランやロシアなど、制裁下にある国との貿易を促進するだろう」と指摘。「これはルピーの100%兌換性に向けた第1歩だ」とし、輸出入業者にとって為替変動リスクも軽減されると述べた。
インドとロシア間の貿易は、ウクライナ戦争を受けてロシアに科された制裁のため事実上停止している。