[東京 23日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(137.47/50円)から下落し、137.28/30円付近で推移している。米長期金利の上昇一服や株安を背景にドル売り/円買いが優勢となった。
ドルは朝方に一時137.70円と7月22日以来の高値まで上昇。しかし、その後はウクライナをめぐる地政学リスクや実需のドル売りフローが出たとみられ、じりじりと軟化し137.09円まで下落した。
足元の米長期金利は3%を上回る推移が続いている。「市場では来年の利下げの織り込みが剥落し、ニュートラルな状態に戻った」(りそなホールディングスのエコノミスト、村上太志氏)という。
村上氏は、今後も米長期金利が3%を挟んだ推移が続けば、ドルは137円台を中心に推移すると予想する。その上で、26日の米ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演までに、さらにタカ派的な思惑が強まれば、「ドルは138円、139円近辺まで上振れる可能性はある」との見方を示す。
一方、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)前に雇用統計や消費者物価指数(CPI)の発表も控える中、「(パウエル議長の講演で)これ以上のタカ派的な発言は出づらいとみられ、『噂で買って事実で売る』となり、イベント通過後は一旦利益確定売りがでやすくなる」と、クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏はみる。
ユーロ/ドルは0.9918/22ドル。エネルギー供給不安や欧州景気減速懸念を背景に一時0.9913ドルと、2002年以来の水準まで下落する場面もあった。
きょう発表される独や仏、ユーロ圏の総合PMIや製造業PMIが予想を下回る内容となれば「欧州経済について悲観的な見方が広がり、下値を模索する可能性がある」(国内金融機関)という。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 137.28/30 0.9918/22 136.17/21
午前9時現在 137.57/59 0.9936/40 136.71/75
NY午後5時 137.47/50 0.9941/44 136.71/75