中国の自動車市場が予想以上に低迷している。 上海大衆（フォルクスワーゲンの中国合弁）など国内乗用車上位5位のメーカーは5月にそろって販売減に転落した。
業界アナリストは、今年の生産台数が約4000万台になると予測。
年間の販売伸び率7％で計算すると2015年の販売台数は2500万台となり、約1500万台の生産過剰になるとの見方を示した。
今年1-4月の販売台数は前年同期比2.77％増の814万4800台（自動車工業協会）で計算すると、在庫が予想以上に拡大する恐れがあると警告されている。
一部では、中国の自動車市場が小幅成長から減速期に突入しているとみている。
例年では7月、8月は自動車の販売低迷期にあたるため、今年は予想以上に減速する可能性があると警戒されている。
一方、市場の流れと逆行し、トヨタ (TOKYO:7203)やホンダ (TOKYO:7267)など日系自動車メーカーは健闘している。
トヨタの中国合弁である広汽トヨタは1-5月に17％の販売増を実現し、40万6000台という年間の販売目標を据え置いている。
専門家は、日系企業の伸びについて、戦略の見直しや積極的な新モデルの打ち出しが奏功していると分析している。