[ニューヨーク 23日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル指数が下落した。米企業活動が停滞に近づいていることを示す経済指標を受けた。
米S&Pグローバルが23日発表した8月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.4と2月以来、6カ月ぶりの低水準となった。今年7月は52だった。
トレーダーXのストラテジスト、マイケル・ブラウン氏は「今回のデータは市場がここ数週間が信じてきた『米国の例外主義』という見方をむしろ脅かすものだ」と述べた。
ドル指数は0.14%安の103.45。もっとも序盤には欧州の低調な経済指標を受けて一時103.98と2カ月超ぶりの高値を付ける場面があった。
S&Pグローバルがまとめた8月のHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.0。7月の48.6から低下し、2020年11月以来の低水準となった。ロイターがまとめた予想(48.5)も下回った。
S&Pグローバルがまとめた8月のドイツのHCOB総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は44.7と、2020年5月以来の低水準となった。
ユーロ/ドルは1.0802ドルと6月中旬以来の安値を付けた。
ポンド/ドルも一時1.2623ドルと1週間超ぶりの安値を付けた。S&Pグローバル/CIPSが23日発表した8月の英総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.9と、新型コロナウイルス禍の2021年1月以来の低水準となり、経済成長率が第3・四半期にマイナスに転じる可能性を示した。
ポンドは終盤で0.17%安の1.271ドル。
トレーダーXのブラウン氏は「英国や欧州の経済指標の弱さ、そしてその後のポンドとユーロの急落に特に驚く人はいないと思うが、米国の経済指標に関しては、今年に入ってからの経済の耐性を考慮するとより懸念される」と述べた。
キャピタル・エコノミクスのシニアマーケットエコノミスト、ジョナサン・ピーターセン氏は「市場予想を下回るユーロ圏のPMIはユーロとポンドが今後2─3カ月にわたり対ドルでさらに下落するというわれわれの見方と一致している」とした。
ドル/円は0.71%安の144.845円と1週間超ぶりの安値を付けた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.62%高の2万6465ドル。
ドル/円 NY終値 144.83/144.86
始値 145.43
高値 145.59
安値 144.55
ユーロ/ドル NY終値 1.0859/1.0863
始値 1.0805
高値 1.0869
安値 1.0803