[ニューヨーク 5日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、米債利回りの低下に追随しドルが下落した。米連邦準備理事会(FRB)が来月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げに踏み切るかどうかの手がかりとして6日に発表される米雇用統計が注目されている。
アバディーンの副チーフエコノミストスト、ジェームズ・マッキャン氏は、ドルは最近の急上昇後の下落で「ある程度整理」されたと指摘。「確かに、長期的に見ればドルは少し割高に見える。このような高値圏に達すると利食いが出やすい。米債利回りも同様だ」と述べた。
今週に入り11カ月ぶりの高値を付けたドル指数はこの日、0.4%安の106.34となった。
市場では6日に発表される米雇用統計が注目されており、ロイターがまとめたエコノミスト予想では非農業部門雇用者数が17万人増と前月の18万7000人増から伸びが鈍化する見通し。
米長期債利回りは16年ぶりの高水準から低下。米債利回りに敏感な円は0.5%高の1ドル=148.39円となった。3日には一時150.165円と2022年10月以来の安値を付けた。
FXコンサルティング会社クラリティーFX(サンフランシスコ) のディレクター、アモ・サホタ氏は「利回り低下はこれまでの為替市場の軌道を変えるものではない」とし、「ドル高を抑えるには米債利回りがより大幅に低下する必要がある」とした。
ユーロ/ドルは0.4%高の1.0551ドル。3日には1.0448ドルと年初来安値を付けた。
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのカジミール・スロバキア中銀総裁は5日、ECBは先月の利上げが最後となる可能性が高いが、12月と来年3月の会合で発表されるデータを確認するまでは断定できないとの見解を示した。
ポンド/ドルは0.5%高の1.2190ドル。
ドル/円 NY終値 148.50/148.52
始値 148.84
高値 149.11
安値 148.31
ユーロ/ドル NY終値 1.0548/1.0552
始値 1.0518
高値 1.0551
安値 1.0501