[ニューヨーク 11日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルは対ユーロ・対円で値を下げた。ただ、12月の米消費者物価指数(CPI)上昇率がエコノミストの予想を上回ったことを受け、安値からは戻した。米連邦準備理事会(FRB)が早期に利下げに踏み切るとの観測が後退した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2年ぶりの高値に急騰した。ビットコインのスポット価格に連動する複数の上場投資信託(ETF)が取引を開始したことを好感した。
米労働省が11日発表した昨年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で3.4%上昇と伸びは前月の3.1%から加速し、ロイターがまとめた市場予想(3.2%上昇)を上回った。家賃が上昇傾向を維持した。
市場では、FRBは3月に利下げを開始すると予想されているものの、この日発表されたCPIは「FRBの最初の利下げが市場の期待よりも遅れる可能性を示唆している」(LPLファイナンシャルのチーフグローバルストラテジスト、クインシー・クロスビー氏)という指摘があった。
米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は11日、CPIで示されたようにインフレ率がFRBの2%目標に戻る道のりは険しいため、FRBが3月に政策金利を引き下げるのは時期尚早な可能性が高いと述べた。
一方、米リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は11日、CPIはFRB当局者にとってインフレの行方を明確にするものではなかったと述べた。
ドル指数は102.29で、前日比0.05%下落した。CPI発表前は102.20前後で取引されていた。
ユーロ/ドルは前日比0.09%上昇の1.09820ドル。ドル/円は、一時146.10円と12月11日以来の高値を付けた後、0.20%下落し145.48円となった。
ポンド/ドルは0.17%上昇し1.27630ドルとなった。一時は1.27880ドルと12月28日以来の高値をつけた。
ビットコインは1.80%高の4万6800ドル。一時は4万9051ドルと2021年12月以来の高値をつけた。
ドル/円 NY終値 145.28/145.29
始値 145.37
高値 146.41
安値 145.27
ユーロ/ドル NY終値 1.0970/1.0974
始値 1.0977
高値 1.0990
安値 1.0931