Shinji Kitamura
[東京 29日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤と変わらずの151円前半で取引されている。この日は日本の年度末で、実需を含めて売買が交錯した。円買い介入に対する警戒感と、根強いドルの押し目買い需要も値動きを抑制した。
年度末のドルは、実需を中心に売買が大きく交錯した。仲値にかけて151円半ばから前半へ一時下落した後も何度か上下を繰り返し、現在は再び151円前半で取引されている。
市場では、鈴木俊一財務相の円安けん制発言が関心を集めた。朝方の会見で「ファンダメンタルズに沿っていない部分もあるのではないか」と述べたのに続き、その後に出席した参院財政金融委員会でも「投機的な動きがあるのではないか」と指摘した。
りそなホールディングスのシニアストラテジスト、井口慶一氏は「最近の発言を通じて、市場の介入警戒度は最高レベルに達している。いつ入ってもおかしくないという緊張感の強い状況がしばらく続くだろう」と話していた。
週明けにかけて、多くの国がイースター等で休場となるため、きょうの海外市場は取引量が少なめで、値動きも鈍くなる見通し。「新年度入り後の来週は米雇用統計など重量級指標の発表もあり、売買が活発となるのではないか」(外銀関係者)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 151.35/151.37 1.0773/1.0777 163.06/163.08
午前9時現在 151.44/151.47 1.0789/1.0793 163.40/163.42
NY午後5時 151.38/151.39 1.0787/1.0791 163.25/163.29